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サトシは口癖のように“俺は幽霊が見える"と語っていた。
勿論、僕は幽霊なんて見たことがない。
いや…、
でも…本当は………、
一度だけ小学生の頃に神社の境内を土足で上がったとき、赤い発光帯のようなものが見えたことがあった…。
しかし、それを僕はサトシには絶対に言わなかった。
なぜなら…、その体験を伝えればサトシは今すぐにでも、その場所は近いのか?そこへ行ってみたいと言い出すからだ。
それほど彼は霊界というものに魅了されていた。
あの日も僕とサトシは部屋で酒を飲み…あーでもない、こーでもないとデカすぎる夢を語っていた。
そして、いつものように話の流れはサトシの怪談話で酔いを醒ます時間帯―。
そんなサトシが…こんな事を真剣に叫んだことがあった。
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