トクベツな5人

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廊下にいくつか並ぶ部屋のうち、ドアに《愁・琉紀 room》と書かれたプレートが掛けられたドアをノックする。 コンコンッ 「愁くーん。オイラ。ハルー。」 「あ、どうぞー」 部屋の中から愁くんの返事が聞こえたから、ドアを開けて中に入った。 「あっ!!リーダー!!」 愁くんじゃなくて琉紀がオイラの背中に抱きついてきた。 「うぉっ!!りゅ、うきぃぃ…。」 「アヒャヒャ☆」 「おりろっ!腰が折れる!」 どちらかと言えばオイラより体格の大きい琉紀。流石に急に飛びつかれると… 「ふふ(笑)それでどうしたのハルくん。」 愁くんは隣でクスクス笑っている。 ようやくオイラの背中から降りてくれた琉紀に、オイラは手で緩く琉紀の頭を叩いた。 「あのねぇ、明日の荷物の必要なものって何なの?」 「ハルくん話聞いてなかったの?まぁ琉紀もだけど…。」 「俺は聞いてたよ!覚えてないだけだもん!!」 琉紀は口を尖らせている。 よくよく部屋を見れば、愁くんの荷物だと思われるボストンは部屋の隅に置いてあって、散らかっているのはすべて琉紀の私物だった。 「ハルくん、俺琉紀の用意手伝うからさ、終わったらハルくんの部屋行くよ。後ちょっとだから。 それまで入りそうなものまとめてて?」 「りょーかーい。ありがと!」 オイラは部屋を出て、自分の部屋に戻った。  
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