79人が本棚に入れています
本棚に追加
だけどね、言えないよ。
松田さんに、あんなに優しそうに微笑む広をみたら。
だから、誓ったんだ。
広が、幸せならいいって。
広が幸せでいられますようにって。
ただ、それだけを願うって。
「じゃぁ、今日は終わり。日直、号令ー」
「きりーつ、礼」
「ありがとうございました。」
「やっばい、待たせてる!!」
「松田さん?」
「えぇ、一緒に帰る約束してたんで」
「そっか。ほら、早く行きなよ。フラれちゃうよーつって」
「うるさい馬ぁ鹿。じゃ、明日ね!」
「うんっ。ばいばーい広!!」
軽く背を向けたまま手を振り返す広の背中。
胸が、消えてしまいそうになった。
最初のコメントを投稿しよう!