プロローグ

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パシャ、 「…あっ」 思わず撮ってしまった。 これをクラスの男子達に売り付けたらいくらになるだろうか? …ま、売らないけどね。 姫宮さんはシャッター音にも気付かず寝ている。 写真を秘蔵フォルダに保存し、待受画面に戻して時間を見る。 姫宮さんを起こし始めてすでに約10分ほど経過していた。 有彦達には失礼だろうが、僕的にはもうカラオケなんてことはどうでもよくなっていた。 むしろ彼女の寝顔を間近で見ている方が何だか幸せな気がする。 彼女の透き通るような肌を見ていると、ついつい触りたくなってしまい、僕は本能が赴くがままに彼女の頬をそっと手で撫でる。
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