‡其ノ玖‡

27/44
7456人が本棚に入れています
本棚に追加
/307ページ
銀「佐々木はんがお答え出来ひんなら他の方に聞いたらえぇんよね」 佐「えっ?」 動揺を隠せない佐々木を尻目に銀は襖の向こう側に声を掛けた。 銀「そこに居てはりますよね?・・・西郷様」 「ふぉっふぉっふぉっ。朔夜さんにはかなわんのぉ」 呼び掛けに答える様に襖がスーッと開くとその先に、笑いながら西郷が立っていた。 銀「お越しになってはったなら、お声を掛けてくれはったらよろしいのに」 頼「いやいや、お邪魔をしてはいけないと思ってのぉ」 銀「クスッ、邪魔なんてそれは有りませんぇ。・・・土方はん、どないしはったん?」 歳「えっ?・・・いや・・・」 土方もまさか西郷が居るとは思っていなかったので、驚きのあまり動けずにいた。
/307ページ

最初のコメントを投稿しよう!