21人が本棚に入れています
本棚に追加
季節は春。
桜満開の4月。
上を向いて、
満開の桜を見ながら歩いていると、
風が春の匂いを運んでくる。
「今日から先輩だぁ~」
あたし、河久保 茉莉音の声に、
あたしの前を歩く咲希は振り返る。
「去年から先輩でしょ?」
「まぁそうだけどさぁ…新しい後輩が入って来るじゃん」
「まあね」
その後、暫くの沈黙が続いた。
その沈黙を破ったのは、咲希。
「あのさ…」
「ん?どした?」
咲希が何かを言いたそうだったので、尋ねた。
すると
「またいるよ?あんたの旦那さん」
咲希は、ある方向を指差しながら言う。
「え?」
あたしは、咲希が指差した方向をを見た。
そこには…
「悠じゃん」
最初のコメントを投稿しよう!