第1話

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と咲希を呼び、 「ちょっと茉莉音先輩借ります」 「え?」 茉莉音が尋ねる隙もなく、 「はいはい。どうぞ」 と咲希は、答えてしまっていた。 「え?え?なに?」 茉莉音が二人を交互に見ながらそう言うと、 「わっ!!」 いきなり腕を掴まれた。 悠は 「借ります」 悠は、そう言って 茉莉音の腕を掴みながら 走った。 「ちょっ…悠!?」 茉莉音が尋ねても 悠は、黙ったままで ずっと走り続ける。 悠は、茉莉音より背が高いため、 通り行く人は皆、 付き合っていると思うだろう。 そのまま暫く走っていたら学校に着いた。 だが、まだ悠の足が止まらない。 着いたのは屋上だった。
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