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あれからまた しばらく経って、 あたしは産婦人科の先生から 興味深いことを聞いた。 「え? もう性別わかっちゃうん ですか?」 年配な女医さんは、 ニッコリと笑った。 「ええ、もちろん 最後まで知りたくないと 仰るなら言いませんけど…」 診察表を捲りながら、 眼鏡を押し上げる。 姫華は小さく溜め息をついた。 「知りたいです。 でも、旦那と賭をしてまして… 女の子か男の子かって」 「あらまぁ。仲の良いこと」 女医さんはふふふっと 手を口に添えて 柔らかく微笑んだ。 .
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