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「毎回思いますが…それじゃあノックの意味がありませんよ…愛理」
中に入った瞬間言われた言葉に少女―愛理は眉を寄せ冷たい目で声をかけてきた相手を見た…
そこには…後ろ髪が長い銀髪に蒼い瞳の凍てつくような美しさの青年がいた…
「…ノックさえしない貴様に言われたくないがな…」
青年―雪人は、確かにそうですね…と言いクスリと笑い
「それで、貴方をよんだ訳ですが…」
と言った…
「………」
目でさっさと言えと言っている愛理に雪人は苦笑を浮かべながら言った
「リリーネファミリーを知ってますよね?」
その言葉に愛理の顔に嫌悪が浮かんだ…
「…そのマフィアがどうした…」
「最近力付けてきたんですよね~」
アハハと笑う雪人に愛理は詰め寄った
「どういう事だ…??!!」
「はい?」
「あのファミリーは私が潰したはずだ!!!!!」
ものすごい殺気に顔を歪めながらも雪人は答えた
「…確かにそうですが…生き残りが復興させたそうですよ」
その言葉に目を見開き震える声で聞いた…
「ボスは…誰だ…?」
その言葉に雪人はそっと答えた…
「―――白兎、ですよ…」
愛理の瞳に怯えが走った
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