亡き父の夢

10/11
前へ
/30ページ
次へ
「お前のための涙はこんなもんでいいはずはない。まだまだ頑張れるだろ?」 別れの時間だ いつのまにかこれが夢だとわかっていた でも同時に父が見た夢なんだともわかった 僕ら二人の夢 わざわざ父は天国から出張して僕を励ましてくれた 「父さん、ありがとう」 久々に紡ぐその言葉 父さん、その言葉をもう一度本人に言えたのだ そして目の前を見据える これからはこの人たちの笑顔を守り、自分の最期に泣かせてやるのだ
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加