1章 彼女を探して三千里~ストーカーではありません~

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「誰だ!?」 「Who!?」 いやいや、誰だ!? とかどんだけありきたりな反応なんすかね。 てかメリケンサック付き右ストレートをお腹に、鉄パイプを右肩に思いっきり喰らいました。 痛い、すっごく痛い! ……やばっ涙がちょちょ切れてきました。 そんな涙目になりながらも、俺はさっき声をしたほうを見てみました。 そこでは美少女を真ん中に、右にイケメン、左に美少女というとても絵になる構図が出来ていました。 「私達は風紀委員だ! 君らの愚行は見逃せない。 よってお仕置き部屋に連行だ!!」 真ん中にいる美少女がヤンキー達を指差して、言い放ちました。 「風紀委員だと!?やばいっ!逃げましょう!」 「エスケープっ!」 ヤンキー達は風紀委員の名を聞くと、一気に顔を青ざめて体育館裏から逃げ出そうとしました。 「逃がすか! 美弥!進藤!」 「はいっ!」 「おうっ!」 美少女は背中から漁業用の網を取りだし、身体を軸にしてハンマー投げの要領でヤンキーB君に向けて投げました。 「ぐへっ!」 「漁業☆漁業」 ヤンキーB君は漁獲されてしまいました。 そしてイケメンは逃げるリーダーヤンキーに、走って追い付いてお腹の部分に抱きつきました。 そしてそのままジャーマンスープレックスを決めました。 俺はあの美しい放物線を一生忘れません。
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