親切な人面犬

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当時、僕の周りでは夜遊びをしたら必ず心霊スポットに行く……。 というのが流行っていまして。 そこで余裕を出せる事が、僕らのステータスでもあったんです。 勿論女の子もいるので、ひ弱な所は絶対に見せられないとみんな必死でした。 ある夏の夜、僕等はいつもの様に夜遊びしていて いつもの様なノリで心霊スポットに行こう! と、なり… 誰かが、 「今回は山奥にある####に行こう!」 名前はあえて伏せますが… その場所は今は廃墟になった温泉ホテルで 営業当時から、いわくつきの場所でもありました。 雑誌にも載るぐらいの有名な心霊スポットで みんな少し動揺していました。 しかし、女の子の前です! 弱い所は見せれません!!! 僕等の、いた人数の大半の男子は メチャクチャ強がっていました。 僕はその中でも、お化けや幽霊に強がってまで 女の子に好かれたいと思わない人間だったのですが なんとな~くはぶかれたくなかった僕は なんな~く「おう、俺はどっちでもいいよ~」 みたいな、なんとな~く周りに合わせていて 心の中では、 (行きたくないなぁ…怖いなぁ…) と、思ってたわけで……。 しかし、それでも一応、集団行動… 中には正直に言う人がいるんです。 「なぁ…行くのやめようぜ?怖いしさ~」 (よくぞ!!!行ってくれた!君はえらい!!) 僕の中ではそいつが 魔王を倒しに行く!と言った村勇者ぐらい偉く見えました。 しかし結果は勿論NO… 一人の男子が 「お~まえ~!ビビってんのかぁ?」 すると一人の女子が 「え~?何々~?行かない事になるの~?楽しみにしてたのにぃ~~~」
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