九死に一生!!100キロババァ

6/8
前へ
/79ページ
次へ
そして、老婆が彼の首を絞めようと手を伸ばしたので! 必死になって私は叫ぼうとしました! しかし身体が言うこときかず叫べません!! 彼はもう失神寸前! 私はもうダメかと思いました。 その時です!!! 一瞬だったのでわかりませんでしたが 道の脇にパトカーのような車を見ました 彼も多分見てるはずです… 検問だったのか…それとも終わって片付けていたのか… わかりませんが それを見た瞬間なぜか少し安心したんです。 何故かはわかりません…。 あの空間に第三者の人間が存在していた…と、そんな当たり前の事を再認識できたからか… 単純に、これだけスピード出していればお巡りさんが追いかけて来てくれて 後はなんとかなる…と、思ったのか… とにかく気持ちが楽になったと思ったら口が動きました。 私「もっと…もっとアクセル踏んで…よ…。」 やっと言えた言葉が届いたのか… 彼はその足でアクセルを踏んでくれたのです。 そして、出たスピードが 100キロ …………………………………………………おしいよ……。 もうちょい踏んでよね…。 そして、まさかの100キロ維持… この状況でそんな器用な事何故できるの??! すると、不思議な事に彼の首を絞めようと伸ばした手が ギリギリでピタリと止まりました。 何故止まったのか…私は疑問に思いました。 そこでふと思ったんですが… 車内にいたとしても、100キロババァは100キロババァ…。 速度に左右される…。 そういうものなのかしら…。 ありえない事ですが、幽霊が目の前にいる時点で 論というのは私の中で崩壊しています。 私は彼に、スピードをもう少しだけ上げるようにけしかけてみました。
/79ページ

最初のコメントを投稿しよう!

22人が本棚に入れています
本棚に追加