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そして、老婆が彼の首を絞めようと手を伸ばしたので!
必死になって私は叫ぼうとしました!
しかし身体が言うこときかず叫べません!!
彼はもう失神寸前!
私はもうダメかと思いました。
その時です!!!
一瞬だったのでわかりませんでしたが
道の脇にパトカーのような車を見ました
彼も多分見てるはずです…
検問だったのか…それとも終わって片付けていたのか…
わかりませんが
それを見た瞬間なぜか少し安心したんです。
何故かはわかりません…。
あの空間に第三者の人間が存在していた…と、そんな当たり前の事を再認識できたからか…
単純に、これだけスピード出していればお巡りさんが追いかけて来てくれて
後はなんとかなる…と、思ったのか…
とにかく気持ちが楽になったと思ったら口が動きました。
私「もっと…もっとアクセル踏んで…よ…。」
やっと言えた言葉が届いたのか…
彼はその足でアクセルを踏んでくれたのです。
そして、出たスピードが
100キロ
…………………………………………………おしいよ……。
もうちょい踏んでよね…。
そして、まさかの100キロ維持…
この状況でそんな器用な事何故できるの??!
すると、不思議な事に彼の首を絞めようと伸ばした手が
ギリギリでピタリと止まりました。
何故止まったのか…私は疑問に思いました。
そこでふと思ったんですが…
車内にいたとしても、100キロババァは100キロババァ…。
速度に左右される…。
そういうものなのかしら…。
ありえない事ですが、幽霊が目の前にいる時点で
論というのは私の中で崩壊しています。
私は彼に、スピードをもう少しだけ上げるようにけしかけてみました。
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