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タケシとユースケが、やって来る男達を待ち構え、先頭が見えると、先制攻撃。タケシのウイップと、ユースケの拳圧に男達が飲み込まれるが、男達は次から次へとやって来る。
だが、有利なのはこちら側だった。
男達は全て倒され、気が付いた見張りが、広場にやって来たが、蒼冽の一閃で倒れた。
「みなさん、強いですね。タケシさんとナオキさんはわかりますが、ユースケさんも、最強と言うだけあって流石です」
自慢しようとする彼「って、おいっ!俺は無視か?!」
彼は、怒りを押さえながら、みんなの後を付いて行く。
広場から、少し奥に入った所に、頑丈な木の格子があり、その中に初老の男性が、怪我だらけになって、座っていた。
「お父さん…」
その姿に、ヒロミは泣きそうになりながら、格子に近づいた。
「ヒロミか!よく、来てくれた。ありがとう」
彼が、格子に蹴りを入れると、あっさり格子は壊れて、男性は立とうとしたが、よろめいた。
ヒロミは慌てて、支えるが、ヒロミも力が入らなかった。
「やれやれ…。二人とも、ボロボロじゃねぇか。俺が、少し力をやるからな」
彼はそう言うと、中に入り、二人の肩に手を置いて、黄色い光を注ぐ。
「これは…、土の力か。
それにしても、二人同時に力を分けるとは、かなりの力の持ち主だの」
ヒロミが、父親にこれまでの話をする。その話を聞きながら、父親は驚くばかりだった。
黄色い光は、二人を癒し、父親は怪我が治り、ヒロミは疲れが取れていった。
彼は、光を注ぐのを止めて、
「んなもんか。これ以上やると、今度は、俺が疲れるからな」
彼の力で、状態が良くなった二人を加えて、全員洞窟から撤退する。その帰り道にナオキが、
「お父さんが助かってよかったけど、お父さんが逃げたことや、蒼冽があるのが敵に分かったから、追っ手がこないかな?」
と、疑問を口にするが、
「まだ、追っ手は来ないでしょうし、町に帰れば、安全は保証します」
ヒロミがそう言うと、ナオキはうなずき、全員急いで町に帰る。
町が見えると、見張り役が、全員の姿を見つけ、それを町の人々に伝える。
町中が、喜びの喚声に包まれる。
全員が町に近づくと、門が開けられ、町中の人々が、全員を迎え入れる。
様々な声が交叉する中、父親は一人、町の中央へと向かった。
「なぁ、ヒロミ。親父さん、まだ疲れが残っているのに、何をするんだ?」![image=356915102.jpg](https://img.estar.jp/public/user_upload/356915102.jpg?width=800&format=jpg)
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