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そう言うと、ヒロミは、また人気のない場所に移動した。
シュンとなるシンタロウを、三人はなだめつつ、宿屋へと向う。
宿屋で一息付いて、その間にヒロミも合流したが、情報はなかった。が、食堂で久しぶりのまともな食事を取ると、徐々にシンタロウは、明るくなっていき、それを見て全員安心する。
宿屋で、ゆっくりと休養を取ると、翌朝には、食料調達をして、出発する。
ふと、ナオキが、
「よく、シンタロウ君は、あんな連中から逃げていたね」
と聞くと、
「何故か、襲って来るのは分かるから、それで先回りして逃げてたんだけど、段々数が増えて、時間とか関係無しで来るから、俺もいい加減に疲れたんだ」
「でも、サータアンタギーってのは、出せるから、食料には困らなかったんじゃない?」
「うん。でもね、さすがに3日以上も、サータアンタギーだけだと飽きるよ」
「それで、お腹すいて倒れてたんだ」
「毎日あれだけじゃ、飽きるわ。ほら、ご飯だぞ」
タケシは、いつの間にか食事当番になっていて、毎回違うメニューを出しては、飽きさせないように、工夫している。
「今回は、余分に食料調達しているけど、食べ過ぎるなよ」
旅は順調だったが、不意にシンタロウが、
「誰か俺を呼んでる…」
と、乗り物の先頭に立ち、
「誰…。俺を呼ぶのは…」
と呼びかける。![image=369217381.jpg](https://img.estar.jp/public/user_upload/369217381.jpg?width=800&format=jpg)
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