消失する運命

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「…まいたん…頬じゃなくて…」 顔を真っ赤にしながら私の腕に絡んでくるかの 「もしも私が双子じゃなくて、他人通しだったらいい恋人になれたかな…なんてね…そんなことできるわけないよね…変なこと言って…それに私…お…ん…?どうしたのかの?」 まだ最後まで言ってないのにかのは、両手で私の口を塞ぐ…そして口の中に違和感 《口の中に何かはいってる…》 コロコロしたビー玉みたいな… 「かのは、まいたんがすき…きっとこの力は、神様が私のためにくれたんだね…きっと…次は、姉妹としてじゃなくて恋人としてあおうね…」 私の空間に円状魔法陣が複雑に覆われている。 「かの、なにす…ゴクン…飲み込んじゃった…」 「…運命よ、このものに新たなる道標を」 体が倒れている私に乗り、小さく呪文を唱える 《また…会おうね…次は、他人通しだよ》 なんだか朦朧とする…かのは、うれしそうに笑顔でみつめている。 「かの…私…」 何かをいおうとした時…意識とともに私の存在は消えた…
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