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「ウルアさん、そうかしこまらないでください。…堅苦しいのはあまり好きではないんです」
「は…ですが…」
まだ敬礼しているウルアに、ヨハンは困ったように笑っている。
ウルアは誰よりも規則を重んじている。真面目であることも原因だが、周りに文句を言わせない為であるというのも、あるのだろう。そういうところは頑なだった。
ヨハンが困った顔で敬礼を外すよう説得している。しかし、ウルアは頑として敬礼を外さなかった。
そろそろヨハンが可哀想になってきたので、ウルアをなだめた。
「いいじゃねぇか、別に。つか、報告に行くんだろ?早く行ってこい」
未だに敬礼しているウルアの背を軽く叩いた。
ウルアは渋々といった感じで敬礼を外した。そして「失礼します」と言ってヨハンが来た方向へと歩いていった。
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