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若干十六才で軍に入ったと同時に小隊長に昇格し、未だ十七才である。
その若さゆえに反発も大きいが、ウルアはそれでも功績で周りを黙らせてきた。二十歳になっても平兵隊である自分とは大違いだ。
しかし、時たま今のように子供の仕草をするときがある。その時改めてウルアが子供であることを再確認してしまう。
頭を撫でてやりたい気分だったが、きっと、子供扱いしないでくださいと言われるだろうから、止めておいた。
「…どうかしましたか?」
「ん?いや、このまま隊舎に帰るのかなーと」
少し冗談ぽく言うと、ウルアは眉根をひそめて呆れたように言った。
「そんなわけないでしょう。調査後の報告は義務付けられているのは、あなたも知っているでしょう。…例えどんな結果であれ」
最後の言葉に少し力を入れてウルアは言った。
やはり、本当は報告などしたくないらしい。その年頃には似合わない、渋い顔をした。
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