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「っおおおい!土方さんがいきなり大声出すから、剥がしちまったぜ!」 「やばいんじゃねーか!?」 ─殺気か? 動揺した原田と永倉が騒ぎ立てるが、冷静な土方は体の奥が殺気にも似た空気に冷え込んで行く様な感覚に身構える。 すると、原田と永倉もソレを感じたのか辺りは一気に静寂に包まれ緊張感が増す。 ───パキッ ─────パキパキッ   ───────パァッン! あの、中央にあった岩に縦一直線に亀裂が走ると、そこから一気にヒビが入り、一呼吸置き破片が辺りに飛び散り、突風が吹き荒れた。 「「「―――っ!!!」」」 咄嗟に腕で顔を庇い、目を閉ざし声にならない叫びを上げた。  
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