序章

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暗い暗い林の中の 更に暗い暗い洞窟。 ぴちゃん   ぴちゃん 灯りのない真っ暗な洞窟の天井から滴る水の音が、薄気味悪さを更に引き立たせる。 そこに人は誰もいない。 あるのは丁度、縦横二尺ほどの岩。 なんの変哲もない、ただの岩だが岩の中央には色褪せ文字が読みにくくなった札が貼ってあり、なんとも言えない禍禍しい雰囲気を漂わせていた。 今日も、この怪しい洞窟は入口をぽっかりと開け数百年前から変わらず、ただただ佇んでいた。    
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