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「沖山さん好きです。
僕と付き合って下さい。」
あれ?
何で私神田くんに告白されてるの?
あの後5時限目に遅れてしまった私は先生に放課後職員室に呼び出されこってりお説教をされて教室に戻ってきたら当然もう誰も残ってなくて帰る準備をしていたはず。
神田くんどこから現れたんだろう?
全く気配を感じなかった。
私が物思いに耽ってこれまでの経緯にたどり着き改めて神田くんを見ると顔を真っ赤にして私の顔をジッと見ていた。
私と神田くんの距離は机1コ分。
「ごめん。
悪いけどあたし誰とも付き合えないの。」
「えっ!なんで!?」
私と神田くんの間にあった机1コ分の距離が一気に縮まって神田くんは私のすぐそばまで来た。
「あ…ごめん。」
近づき過ぎたと思ったのか相変わらず赤い顔でわたわと慌てて私から離れる。
「別にいいよ。」
私は冷静に答える。
だって私ごときにそこまで気を使わなくてもと思う。
偽物かもしれないのに。
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