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「……ということで柚月。お膳立てもしたことだし、登録よろしく」
押し売りみたいなことをしておきながら、よく言うと思う。
「もし今日中に登録しない場合は……」
「登録しない場合は……?」
変な所で言葉を切った悪友に、嫌な予感がする。
俺の視線に気づいた悪友が、ニヤリと人の悪い笑みを浮かべた。
「もし俺の言う通りにしなかったら……」
「しなかったら……?」
「お前が登録するまで、メールを送り続けてやる」
(マジか!?)
それは迷惑メールよりタチが悪いぞ!?
いっそのこと、受信拒否にでもしてやろうかと思った矢先に、悪友が先手を打ってくる。
「ちなみに受信拒否や着信拒否にした場合は、お前の家にかけるからな」
流石、中学の時からの付き合いだ。
やることにぬかりがない。
コイツはうちの番号も知っているし、家族と住んでいるから居留守も使えない。
俺はため息を吐いて、渋々サイトを開くことにした。
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