2話 遠くから

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私「和泉ー!待って」 いつのまにニヤケてたんだろ私。 考え事をしている間に理科室に着いた。 日直「礼。」 全員「お願いします。」 授業が始まった。 理科室のときの席順は出席番号順なので、あ行の私とさ行のアイツは当然離れる。 しかも後ろのほうなので、前のほうにいる私は振り向かないとみえない。 つまり、理科の時間は最悪ということだ。 私「はぁ…」 誰にも聞かれないようにため息をついた。 日直「礼。」 全員「ありがとうございました。」 最悪な理科が終わった。 授業はこれで終わり、部活の時間になった。 今日は視聴覚室での練習だ。 吹奏楽部はコンクールが近いので最近は木管と金管にわかれて音楽室で合奏している。今日は木管だ。 理科は最悪だったが、視聴覚室は最高だ。 なんたって陸上部の練習がみれるからだ。 私「ふぅ…」 苦手な六連符の練習をしていた私はあまりの暑さと湿度の高さにばててしまった。 気分転換に窓から外をみた。 視聴覚室は3階なので外で活動している部活全部がみれる。 当然陸上部のアイツの姿も。 上から眺めてる時に気がついた。 私はなんでいつも遠くからみてるだけなんだろうって。
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