闖入者、それは少女。

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美鶴はエルザのきれいなブロンドをさらりと撫でる。 「キミは今日からここに住むのだからな」 「え?マジ!?ぃよっしゃーっ!可愛い子ちゃんひとり入りまーっす!」 順平は両拳にガッツポーズをつくって飛び跳ねながら喜んでいた。 アンタは猿かっての。 「では改めて紹介しておこう。彼女は鈴屋エルザ。今日からこの寮に住むことになる。そして特別課外活動部にも参加してもらうことになる仲間だ。みんな仲良くしてやってくれ」 「鈴屋エルザでス。み、みなサン、これからよろしくお願いしまスっ!」 可愛らしくぺこりと頭を下げたエルザをゆかりは頼りなく思った。 別に厳しく当たるつもりは無いが、こんな可憐を体現したような女の子が戦えるのかな、と思った。 そんなゆかりの心中を察したように美鶴が口を開く。 「心配するな、ゆかり。見かけこそ可憐な少女だが、彼女のペルソナ能力はさっき言ったとおり上等だ。今の私達のペルソナとははっきり言って格が違う。肉体面は心配だが、精神面ではこの上なく頼りになる」 美鶴がそれだけのことを言うのなら彼女は本物なのだろう。 人物を過大評価も過小評価もしない美鶴の判断だからこそ信用のおける言葉だった。 「彼女は目覚めて間もないが、それでも実戦で通用しうる力を持っている」 「ア、アタシのペルソナは『ベロボーグ』っていいまス。スラヴ神話のか、神サマで意味を訳すと『白い神』だそうでス。物理攻撃は全然覚えてくれないんですガ、そ、そこは魔法でカバーしまス」 エルザはかみかみながら一生懸命に自分のペルソナについて説明してくれた。 魔法攻撃中心ってことは私と一緒? ゆかりの中に先輩心が少し芽生えた。 「魔法はアギ系とハマ系を使いまス。回復系も覚えていきそうでス」
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