1st Story

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「そう! ヒノ、どうしよう~。どうしよう!」 少年は抱きつかんばかりに、青年に迫ってきた。 「なんだよ。近けぇし!」 青年は容赦なく、少年を引き剥がす。 「バレちゃった…かも」 「は?」 迫る勢いから一変。 俯き、ボソリと弱々しく呟かれた言葉に、青年は眉を顰める。 「だから、あの、あの子に…バレちゃった」 悪戯が見つかり、怒られる子供のように、恐々少年が見れば、ようやく言葉の意味が理解できたのだろう。青年の表情がサッと無くなる。 「ご、ごめんなさぁぁい」 泣く寸前で謝るが、 「はあぁぁ!?」 もはや、青年が愕然と怒りの混ざった声を上げる事を、止めることは出来なかった。 .
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