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同級生の喧嘩
タイに来て滞在予定半分の3カ月が過ぎようとしている。
日本人観光客はバンコクとビエンチャン市内で見かけるが相手からの声掛けもなく、仲良くなったのはビザを延長しにラオスへ来た長期滞在者だけだ。
どうやら私は、中国系のタイ人に見られているようだ。
滞在が長くなると様々な場面に出会す。
弟とバイクで市場へ買い物に行く途中で偶然、少年グループ同士の乱闘が始まろうとしていた。
タイ人に、たいまんと言う喧嘩はなくグループ同士の戦いになるようだ。
弟の長女は14才だが、どうも娘の同級生同士らしい。
5人ほどが金属バットと鉄パイプを持ち2人の少年に近づいた。
1人は逃げたが相棒の少年はひるまず睨みつけている。
グループの少年がバットを振り上げると、彼は服の中から刀を取り出し振り回した。
グループがひるんだスキに少年は刀を持って逃げる。
通行人の女性は、悲鳴をあげて逃げている。
2分ほどの出来事だったが、何事もなかったように空気が変わりポリスを呼ぶ人もいなく誰もが普通にしている。
タイ人の喧嘩は、相手が手を合わせ助けを求めていても徹底的に痛めつける。
中途半端だと後の仕返しが怖いのを知っているからだ。
物が持てないほど痛めつけ恐怖心を与え腕を折ることもある。
ひたしくなっても喧嘩になるとグループで外国人を排除するらしい。
警察官も法律家もあいまいな国なので、なるべくイザコザに巻き込まれないようにしたい。
飲むと人格が変わる人は排除され、タイでは生きられないだろう?
この国では重度の障害者に対して、まだ昔の日本と同じ扱いだ。
ダウン障の少女の足に犬の鎖を付け柱につないである。
姉の買いだしで何回も通るが、いつも同じ光景だ。
その少女はまだ幸せで、部屋に閉じ込める家庭が多いようだ。
バンコクに近いサムサコンの田舎にはマフィアも存在し、イサーン地区とは雰囲気も変わってくる。
この地域で暮らすならタイ人に見られないと危険を感じるだろう?
6.5バーツのバスは90分でバンコクへ行く。
田舎では見ない華やかな衣装を身に付けた女性が夜の街へ向かう。
富と貧困、誠実と裏切り、欲望溢れるタイの首都バンコク‥
リンもこのバスでバンコクへ通っていた。
一緒にバンコクへ帰った頃が2人にとっては…
一番幸せだったのかな~
バンコクの恋は華やかで辛い…
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