国境を越えて。

理由と目的

「お好みでどうぞ？」

「結構。俺はブラックなんだ。」

ライルはマグカップを持ち、一口啜る。
横目で 診療医が砂糖とミルクを5,6杯入れているのが見えたが、気分が悪くなるので見ないふりをした。

「さて、と。
まず、特殊兵を造った についてだよね？」

「あ、あぁ。」

診療医は 砂糖とミルクでド甘くなったコーヒーを啜り、棚から木箱を取り出した。
小さな木箱には、ご丁寧に錠前が掛けてあった。