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このカゴのすぐ側には、とても大きな窓がある。
この窓があるおかげで、私は退屈もせず、日の上り下りで日にちが過ぎるのを認識していた。
最近は、雨が降っている日が多い気がする。
多分、梅雨に入ったんだろう。
雨が窓に当たる度、私はなんとなく恐怖を感じて、眠れぬ夜を過ごしていた。
「リリ、最近あまり眠れていないの?」
カゴの外から声が聞こえ、私は声のする方を向いた。
そこには心配そうに見つめている、男の姿があった。
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