剣族

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「ふん、やっぱり接近戦よね……決めたわ!!ナイフ二本!!」 声とともに魔法陣が出来て武器を形成する。 「リナ!?二本はずるいよ!!」 「じゃあ、エルも二本出せば?」 「うっ、それは……」 エルの剣はどう考えても二刀流には向かない重さだ。 「これも作戦の内よ」 でもリナ、ナイフ二本で勝てるの?エル、強いよ? 「武器は出来たな。その武器はどんなに相手を傷付けようとしても、勝手にセーブがかかり、傷付けることが出来ない。だから全力でやって構わない。魔法陣内では勝者が決まるまで出ることができないためドームを足場としてもOKだ!!魔法の使用は無し。それでは試合開始!!!」 ダンッ!! 開始と同時に二人とも相手に突っ込む。 リナが一本のナイフをエルに突き出す。エルは剣でそれを防御。その隙にもう片方のナイフを突き出す。エルは上に跳びナイフをよける。 うまく着地すると、剣を突くようにして、リナに向ける。彼女はナイフの刃の逆側に剣を滑らせ、それを避けエルの懐に入った。 リナは腹部を狙いナイフを射す。エルは膝で出されたナイフを蹴り飛ばす。リナはナイフを追いかけるようにしてエルから距離を置いた。 「……エル、なかなかやるわね」 「ありがと。リナも強いね、得意の武器じゃないのに」 「だてに天使なんて呼ばれてないわよ」
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