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「えっ!?ホントに!?」
シングスの名前を聞き驚くリナ。
「どうした、リナ?」
ちなみに俺以外、全員驚いてる。
「ユウ知らない――!!……知るわけないか」
すみません、知りません
「ユウリス君、バークレイという名字は剣族の方なんです」
マリアが丁寧に教えてくれる。
「剣族って?」
「剣族は剣の扱いに特化した一族のことです。噂では伝説の勇者の末裔に当たるらしいです」
伝説の勇者ってのは昔、世界を救った勇者のことをいう。
その末裔はほとんどが帝都の貴族になっているらしい。
そんな奴と戦う俺にみんなは、
「ユウ、死ぬなよ」
「生きて帰って来るのよ」
「大丈夫です!!多分、死にません!!」
「逝ってらっしゃ~い」
……試験に向かう人に贈る言葉が一つもないのは何故だろう?
それとライラ、遠回しに死ねってか?
まぁ、でも……
「逝ってきます……」
生きて帰りたいな……
『ねぇ、ユウってさ、この試験の仕組み忘れたのかしら?』
『あの絶対に怪我しないってやつでしょ?』
『僕達の言葉がパニクらせたのかな~』
『悪ノリしてあんな言葉はやめた方がよかったんでしょうか?』
『いいんじゃない、別に。死なないし』
『だね』
『だよ~』
『そうでしょうか……』
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