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俺とシングスが魔法陣に入ると他の奴らから野次がとんできた。
『シングスさん!!落ちこぼれなんてギタギタにしちゃって下さい!!』
『そうっすよ!!あんなクズやっちゃって下さい!!』
……何だあの金持ちにへばり付いてそうな雑魚は?
シングスはその言葉を完璧に無視してる。
しかし野次は止まない。
『負けろ落ちこぼれ!!』
『ぶざまな試合を見せる前に棄権しろ!!』
『シングス君と試合なんて百年早いのよ!!』
等々、聞き慣れてるから平気だけど、女子からは正直凹む……
「……すまない。あの野次は私がいっても直りそうにない」
野次についてシングスが謝ってきた。
結構いい奴なのか?
「構わないよ。聞き慣れてるからな。今更気にならないよ」
「私としては本気の勝負をしたいのだが……」
「大丈夫だ。さっきも言ったが気にしてない。それに俺も楽しみだしな。お前、強いらしいから」
「そうか、それなら安心だ」
シングスは、クールながら、爽やかな笑顔を見せる。
「それでは武器名を言え!!」
ガルス先生が指示をする。
「俺は剣かな」
「私は刀を」
俺達の言葉に反応し武器が形成される。
「それでは、試験開始!!」
俺の試験が始まった。
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