剣族

15/18
前へ
/114ページ
次へ
俺とシングスが魔法陣に入ると他の奴らから野次がとんできた。 『シングスさん!!落ちこぼれなんてギタギタにしちゃって下さい!!』 『そうっすよ!!あんなクズやっちゃって下さい!!』 ……何だあの金持ちにへばり付いてそうな雑魚は? シングスはその言葉を完璧に無視してる。 しかし野次は止まない。 『負けろ落ちこぼれ!!』 『ぶざまな試合を見せる前に棄権しろ!!』 『シングス君と試合なんて百年早いのよ!!』 等々、聞き慣れてるから平気だけど、女子からは正直凹む…… 「……すまない。あの野次は私がいっても直りそうにない」 野次についてシングスが謝ってきた。 結構いい奴なのか? 「構わないよ。聞き慣れてるからな。今更気にならないよ」 「私としては本気の勝負をしたいのだが……」 「大丈夫だ。さっきも言ったが気にしてない。それに俺も楽しみだしな。お前、強いらしいから」 「そうか、それなら安心だ」 シングスは、クールながら、爽やかな笑顔を見せる。 「それでは武器名を言え!!」 ガルス先生が指示をする。 「俺は剣かな」 「私は刀を」 俺達の言葉に反応し武器が形成される。 「それでは、試験開始!!」 俺の試験が始まった。
/114ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1321人が本棚に入れています
本棚に追加