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その瞬間、あいつの目が変わった。
明らかに憤怒していた。
野次、フライング、禁止の魔法、全部わかっていたのだと思った。
しかしあいつはそれを何も言わずルール通りに試合をした。
だから今まで攻撃を仕掛けて来なかった。
が、すでに剣の長さはないに等しく次の瞬間リーチの差で勝負が着いていた。
私が野次を消し、フライングをせず、魔法を使わなかったら負けてる、または互換の試合だった。
「………クソッ」
私を讃える声がうざかった、あいつをけなす声がうざかった。
全部、馬鹿にされてるようで悔しかった。
あいつが落ちこぼれなら、俺は何だ?
自分を責めることしか頭にはなかった。
「…………もっと強く」
そのあとには強くなることで頭がいっぱいだった。
「……………あいつをぶった切る」
私は誓いを立てた。
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