キミたち

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キミたち

殴られたとき、 フラれたとき、 そこにはいつもキミがいた。 試合で負けたとき、 愛犬のチャコが死んだとき、 そこにぽつりとキミはいた。 “痛み”と“悲しみ” “辛さ”と“悔しさ” “儚さ”と“虚しさ” キミたちがいるせいで 僕はあの事を忘れられない。 でも、 キミたちがいるおかげで あの事を忘れることはない。 どちらかというと、 嫌われ役のキミたち。 またぽつりと座るその背中に 僕はこっそりと触れてみた。 いてくれてありがとう。 これからもよろしく。
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