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報道陣を掻き分け、大声で叫びながら突然走りだす。
「許せねー!」……とか。
「償わせてやるー!」……とか。
色々叫んでいたらしい。
その時のことは、あとから聞いたのでその瞬間のことは、なにも憶えていなかった。
気が付くと、警察官に地面に押さえ付けられ警察署の中に連行されていったのは‥‥俺だった。
それから留置所に入れられ、取り調べを受けて、弁護士と話が出来たのは1週間後。
その時に弁護してくれたのが、いま勤めてる会社の顧問を勤める太田さんだった。
その時は、なにもわからなかったが、慶介さんの父親である社長が不憫に思ってくれたらしい。
俺は一流の弁護を受けて、執行猶予だけで釈放されたのだった。
それから、慶介さんの父親である慶太郎氏にお礼を言いに行ったときに、『うちで働け!』と、言われて、今日があるのだった。
そして、数年後‥‥、俺は社長の姪にあたる、いまの妻と結婚したのであった。
「なぁ、アナ‥‥、お前さぁ‥転生って信じるか?」
「なによ、いきなり?‥‥、生まれ変わりってこと‥?」
「俺さぁ、アイツを見るたびに似てきたなぁって、思ってるんだよ」
「‥‥確かにそっくりね」
「だろっ!‥でもそれだけかぁって、思ってたんだけど、今日‥‥お前の子供を見てさ‥
俺達って、あの2人に操られてるんじゃないかって思えたよ‥」
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