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―――
雨の降り注ぐ夜。
ケータイをずっといじっているハル。
いつものメール相手は、実は小森先輩だ。二人は暇さえあれば常に絡んでいる。
『今ハルの家の近くまで来てんのやけど、行ってもいい?』
先輩からのメールにはそうあった。親絡みで仲が良いから、お母さんに聞くと普通に許しを貰えた。
『良かった!じゃあ今すぐ着くから、ちゃんとゲームと菓子の用意しとけよ(笑)』
そのメールの5分後に、先輩はハルの部屋まですでに上がっていた。
「なんな、全然準備できてへんやんか」
「先輩はやすぎ」
それから夜中に渡って格ゲーやら、バスケの試合のDVD鑑賞やら、夜通し二人は騒ぎ合った。
それから結局お泊まり…。
こういうことは日常茶飯事である。親に信用されすぎているところから、二人の関係は少し異常だ。
小森先輩の方はさておき、ハルはこういうことに、まったく無関心。
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