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(そういえば今日…)
ハルはなっちゃんの気持ちを受け取った。
『小森先輩のことがす…―』
頭の中にあの言葉が何度もリピートする。消そう、消そうと思っても頭から離れない。
ハルは頭をかきむしって少し唸った。
「…ん?眠れへんのか?」
床に敷いた布団に寝ていた先輩が起き上がってハルのベッドの枕元に肘をついた。
「ずっと…友達だと、おも、って、」
ハルが必死に喋ろうとすると小森先輩がハルの前髪をくしゃっとかきあげ、それから顔をゴシゴシ擦りにきた。
(あたし、――泣いてる。)
「おおもりぃ~、なんでなんだよぉ」
「どうしたどうした、俺で良かったら話…聞くで、ハル」
ハルは遠まわしに、友達だと思ってた子が気になって仕方ないんだとか、ツラい苦しいとか…嫉妬で押しつぶされそうとか、たくさん話を聞いてもらった。
「先輩、…あたし変なのかなあ?病気なのかも」
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