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「たしかに、な……それ病気やハル」
深刻そうに小森先輩が言うから、ハルは不安になってもっと泣きじゃくった。
「それはな。
…恋の病というやつやな!ははっ」
「え」
ハルはピタリと泣き止み、まん丸の目で目の前の野郎を見ると、少し気持ちがスッとした気がした。
が、それと同時にたくさん汗がにじんできて、動悸がとてつもなく早くなるのをかんじた。
(なっちゃんって…女の子だよ?女の子を好きになっちゃ…ダメじゃん)
「どうしよう…」
ハルは頭を抱えてそればかりを繰り返しつぶやく。
小森先輩はまさか好きになった相手が同性だなんて、知るよしもないので、爽やかに「初恋なんやろ~!悩む気持ちわかるで~」と笑っている。
まさか、そんな馬鹿な。
ハルはますます頭の中がぐちゃぐちゃになってしまった。
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