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終業を告げるチャイムに、クラスの男子達はこぞって騒ぎ始める。
あたしは席から動くわけでもなく、ケータイを取り出して1人で座っていた。
そうすると必ずこう来る、
「ケータイ依存症め。」
隣の席の子はあたしにてがうのが好きみたい。
「ケータイばっか触ってたら友達なくすよ~?」
高校生活、無事に二年生に進級してクラスの環境にも慣れてきた。
「あ、雨…降るかもね、傘持ってきた?」
「……いっつも話そらすんだからっ、“ハル”は!」
急に肩をど突かれ
「うわっ、巨人にどつかれたらか弱いハル様の肩が「は?」
いつもいらないことを言うあたしの口は、まったくもう。
あたしより20センチ以上も背が高い“なっちゃん”。
神様って不公平だよ、って思う。
「ごめんってば。そんなほっそい、なっちゃんの腕でハル様の肩は壊れないから」
「ハルみたいなおチビに言われても、嫌みにしか聞こえない」
冗談言って笑うなっちゃんを、すごく可愛いと思う。
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