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―――
「どうかな?」
スタイルのいいなっちゃん。
スレンダーで美人で…あたしとは、まるで違った生き物みたい。
丈の短いスカートを試着して、なっちゃんはとても楽しそうに鏡を見る。
「すごく可愛い。…パンツ見せろ」
感じのいいお店なんてお構いなしで、あたしはなっちゃんにじゃれる。
「いいなぁ、何着ても可愛いのって~」
次々に試着するなっちゃんにあたしは言った。
「ハルだって可愛いじゃん」
「…嫌み」
内心、可愛いと言われてすごく嬉しい。
でもハル様の可愛いはちっこいとか、子供っぽいとかであって…あんたみたいな可愛いじゃないのよ。
「そんなスカートやめなよ。あっ、このパンツも。露出の低い方がいいよ、変態に狙われちゃうよ?」
「……変態はハルでしょ」
そんなにわたしばかりモテるからって妬くなよって言われた。
あたし……妬いてるからこんなことしか言えないのかなあ。
確かに彼氏できなくて悔しいけど、――なんか違う気がする。
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