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「なぁなぁ!あの雲マジウンコ見てぇじゃね!?」
「もぉー…汚い!」
二人で木漏れ日の細道を歩き隙間から見える空に浮かぶ雲を指差して笑い合う
「……なぁ、まだ宮城と付き合うのか?」
「ううん、明日ちゃんと別れる…」
「…そっか、一緒に居ようか?」
「ううん、私自分で言いたいから…ありがとう心配してくれて」
自分でケジメを付けたい
愚かで自分勝手で自分自身に酔っていた間違った恋愛をしていた自分に。
でもおかげで本当の恋っていうものが少しだけ分かったのかも…
明らかに私の心は以前よりも強く育ってる
「そっか…、なんかさ…今のお前…凄くイキイキしてるよ」
「え、そうかな…?てゆーか前はイキイキしてなかったの?」
ニヤニヤとした顔の翔くんをじっ…と睨む
「…んーそうだな、努力家だけどなんかいつも不満足そうな顔してたよ…いつも」
「ふ~ん…そんな所まで見てくれてたんだぁ~」
いつも隣で私のことを見てくれていた翔くん。
そんな彼の目の前に回り込み顔を近づける
「ま、まーな…好きだもん…俺お前のこと」
「…へへ、付き合わないよ、翔くんとは~!…」
私は翔くんのおでこに背伸びで軽くキスした
「っ~!…ぇ…何!?…な、なんだ!?…じゃ、じゃなんだよ今の!…軽くバカにして返してくると思ったのによ!」
「秘密~!」
やっぱり好きだ
でも、それはまだ友達としてだよ
これから恋愛に発展するかな?君と…どーだろ
私は不思議な能力を持ってた。恋愛感情を数値化するというものだ
でも恋愛を数値で判断するなんておかしい。
そこに相手の気持ちはあるの?数値だけで全て決めるの?
それは恋じゃないよね、数値ばかり気にして本当の恋が出来ないもの
あとテテくん、もう喋らなくなっちゃったけどありがとう、楽しかったよ
テテくんのおかげなのかも…
私の表情がイキイキしてるのは。
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