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「…またかよ」
霊的なものは信じてはいない。確かにそうではあるのだが何故かこういう番組を見ると鳥肌が立ってしまう
怖い…と思ってしまう
だからなのか、俺が霊的なものを信じないと自分自身に言い聞かせているのは
霊なんて実際に見たことが無いわけだし
心霊写真なんてのも映ってる物や模様が暗さで幽霊の様に見えてしまうだけだし
金縛りも筋肉が硬直して起きる現象だし、とにかく俺は霊を信じない
番組はAさんを除霊できたという事で最後に霊媒師がスタジオの真ん中に立った、自分にもあれはヤラセに違いないと言い聞かせた
夏休み中一度も友達とも遊ばずテレビとゲームの毎日。もし社会人ならニートという奴だろう
《最後に先生の方から一言》
《言わせて下さい、霊は居ます。信じていない方…この番組をヤラセだと思っている方もいるでしょう、でも信じて下さい…私達は霊と共にあるのです。それではまた来週》
ありきたりな言葉で番組を終わらせCMに入った
「…ほんと、なんなんだろこの霊媒師」
呆れてソファに顔を埋める
「そのとーりよ!貴方は間違ってないよ!その考えで良いと思う!」
「……だよね、幽霊なんて所詮作り話みたいなもんだろーし…俺の知り合いにも見たことある奴いねーし」
「あれ、意外っ…普通に返されたわ」
「ん?、あ……?ちょ……あれ?ぇ、なんだ?」
俺は部屋に一人のハズだ
誰だこの声
俺は思わずソファから顔を上げた
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