1282人が本棚に入れています
本棚に追加
/150ページ
「……あれ?…なんだ?」
部屋を見回しても誰もいない
やはりあれか、霊的現象を信じ過ぎないことで霊を作り出してしまう様になったか
「あーあ、情けな」
もう一度顔をクッションに埋めた
「うふふ、怖がりなんだねっー…君ぃ~ふふふっ」
「……夢だよこれ」
また声が聞こえた。女の子の声が確かに聞こえた
顔を上げられない…
金縛りだろうか
そんな事より俺の母ちゃんの贅肉を縛ってくれ
いやふざけてる場合じゃない、落ち着け、今何を起きてるんだっけか…
そうだよ…
おいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおい
そうだよ、あんまりハッキリ鮮明に聞こえたもんだから頭可笑しくなってた、ついおいおい言いたくなってしまう
女の子の声が聞こえたんだ
ウチの女性は母親と妹。しかし妹はうふふなんて美しい笑い方はしない、ゲラゲラだ。
本当の本当か…?
確かめるべきなのか…?
これは…なんだ…?
何故俺はクッションに顔を突っ込んでこのような考察を?
確認しなきゃ分からない…
「……だ、誰かいるんですか?」
俺しか居ないハズの部屋にこんな言葉をかけている俺はバカでアホ過ぎる。顔も上げず言ってるんだからシュール過ぎる他ならない
「"落ち物はやがて汝の脳を撃つが如し"壱、秒、単、故…言霊。」
なんか変な言葉が聞こえた
妙な言葉だ。耳を通るというよりは心を通る気がした
最初のコメントを投稿しよう!