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「えっとぉ…それで、アタシは確かに幽霊だけど正式な幽霊じゃないのです」
「…………」
「君ぃ?聞いてる?」
目の前の幽霊とやらが笑顔で手を振る
「……夢だ、これは夢だよな…うん、…良し、いこう…さぁ……っうわぁぁぁぁぁ!!」
とりあえず叫ぶ
夢なら覚めろと自分に言い聞かせる
「お兄…!?どーしたのォ!?」
ドタドタと足音が近付き部屋の扉が開く
「真紀!ゅ…幽霊がっ…幽霊がぁ!」
「…はぁ?ゆーれい?何言ってんの?…ついに頭可笑しくなった訳ぇ?…おら死ね!」
「押忍っ!!」
妹の真紀は呆れた表情で最後に俺に一発蹴りを入れ部屋を出た
真紀に見えてない…?
この目の前にいる幽霊が?
「君にしか見えない様にしてるから無駄!アタシが見れるのは貴方だけ!」
「……っ」
「何で黙っちゃうのさ!」
「……あの、俺まだ死んで無いんですけど、大して悪い事もしてないです…」
幽霊の事は決して見ずに言葉だけかけた
「あ、死神かなんかだと思ってんの~?やっだー!アタシは普通の幽霊!勘違いしないでよっ~」
幽霊の時点で普通じゃない気がするのは俺だけか
てゆーかマジ幽霊!?
ホント幽霊!?
幽霊とかいるんですか!?
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