1282人が本棚に入れています
本棚に追加
「おいっ…落ち着けっ…ガハッ!!…痛ぇ、痛えぞ俺のベッドの端っ!」
ベッドの金具部分が脳天にヒットする
地肌を確認…血は流れてはいないようでよかった
「びぇぇぇ~んっ!!びぇぇぇんっ!!」
電球が割れる
やばい、マジで部屋を破壊されるっ…
俺は狭い部屋で暴れまくる物質で体を傷付けながらも彼女の前に立つ
「やめろぉぉぉっ!!これ以上はやめてくれぇぇっ!!」
俺はドラマの主役並のカッコイイ台詞回しと声量で彼女のその柔らかそうな体に飛び付いた
てゆーか飛び付きたいだけだった
台詞もこの状況下を真剣に考えると何にも格好良くない
「あ…ぁれ」
飛び付いた…ハズ
体をすっーと透き通ってしまった
背筋がゾッとする
幽霊だ…本当に幽霊なんだ
この時触れる事の出来なかった彼女が本当に俺の信じていなかった幽霊そのものなんだと自覚させられた
あぁ、体触り損ねた…
いや、そこじゃない
この状況下をっ…
「あ!」
…まずいっ…ベッドが浮いているということはっ…
俺のエロ本までもが部屋内での散乱を楽しんでいるという事かっ!?
それだけは避けたい!ビリビリになったらもう使えないっ!
「やめてくれぇぇ!!そいつだけは殺らないでくれぇ!!」
俺の声は恐らくご近所中に響いている事だろう
最初のコメントを投稿しよう!