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あと少し、宙を舞うエロ本とおれの指先
それを横から何故かハサミがチョキチョキ
誰も指を通していないのに無人でチョキチョキしている
今、ハサミが本を切り裂いた。
ジャンジャガジャガッジャッジャッジャッジャ~ジャ~ジャ~ジャジャジャジャ~♪
君の手っでぇ~
切り裂りさかっれた~
俺のエロ本をっ~
悲しみの~刃の動きを止めてくれよ~
さぁ俺の荒んだ胸を貫けぇっ~!!
俺の脳内にテーマソング
"エロッサ"が鳴り響く
俺はその場に倒れた
―――
「ぅ…ん」
「ひっく…ひっく」
目が覚めたみたいだ
なんだろう、状況は何も変わっちゃいない
相変わらず物質は部屋中を飛んでいる
寧ろ母親と妹の死体が二つ増えている
「いや、まだ泣いてんのかよ」
「…信じる?」
「ああ、信じる」
「よかったぁ…」
「ん…なんだ?止っ…」
彼女がそう言うと宙を舞う物質が急に止まり上から降ってきた
「のわぁぁぁっ!!」
「ごめ~ん、アタシ泣いちゃうとポルターガイスト現象が起きちゃうの!」
とんだ泣き声だ
「もう一生お前を泣かせねぇ」
あれ、なんか今のカッコイイ。彼女出来たら使います
死んでいる母さんと妹を部屋から突き出し扉を閉める改めて振り返り際に部屋を見ると、いよいよここが何処なのか分からなくなってきた
宇宙なのか、ゴミ山なのか…
なんか新世界の神になれる気がしました
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