私立桜花学園

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その後暫くして剛の順番が回ってきたが、両手の間で雷を発生させただけ。 他のやつも火の玉出したり、風を呼んだりするだけ。みんな無難にこなしていく。 教卓をぶっ壊したのは俺だけだった……。 ――約15分後。 そろそろ終盤に差し掛かった頃。 前に出てきた女子生徒にクラスの男子全員の目が釘付けになった。 雪のように白くきめの細かそうな肌と、美しい金色の川のようなウェーブのかかった髪。 大きな目の中心にある瞳は磨き抜かれた黒玉のような漆黒に輝き、形の整った薄桃色の唇と、小さく並びの良い真っ白な歯が端正な顔にアクセントを添えている。 そして、その美少女は俺の方に視線を動かすとクスッと笑った。
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