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10分後……なんとか時間に間に合った。
そのかわり俺は魔力をほとんど使い果たし、ぐったりと机に突っ伏していた。
そんな俺の様子を見かねてか1人の生徒が声を掛けてきた。
「お~い、ぐったりしてるけど大丈夫か? 」
ふと顔を上げると心配そうな表情をした男がこっちを覗き込むように見ていた。
少し茶色味を帯びた髪に健康的に焼けている肌。
モデルみたいにすらっとした長身。顔立ちも整っている。
「……あぁ、大丈夫。ちょっと疲れただけだから……」
そう言うと男は安心したようにくしゃっと笑い、
「そっか、なら良かった。俺は真鍋 剛(まなべ ごう)。同じクラスみたいだしよろしくな! 」
「俺は藤ヶ谷 鳴海(ふじがや なるみ)。こっちこそよろしくな、真鍋」
「剛でいいよ。俺も鳴海って呼んでいいか? 」
「あぁ、全然OK」
正直、鳴海って女みたいで嫌なんだけどな。
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