1人が本棚に入れています
本棚に追加
ミーンミーン…
セミがうるさく鳴く季節「暑い~」
慶大が机でのびている。
「たしかに…。」
「キヨシまで。暑いっていうから暑いんだよ」
さやが下敷きであおぎながら2人をにらむ。
そんな3人を私、間山サクラは笑う。
私たち4人は幼稚園からの仲良しで小6になった今でも仲がいい。
まぁ、腐れ縁ってのもあるけど…。
「なあ、帰りアイス買ってこーぜ」
「いいね」
その日は、4人とも長くしゃべりまくった。
~♪
夕方の5時を知らせる町内チャイムに4人の話が止まる。
「もう!?話たりないんだけどー」お喋りなさやがブツブツいっている。「しかたないよ。帰ろうよ」まじめなキヨシが皆をさとし、私たちは、しぶしぶ帰る事にした。
「…ん?」
慶大が足を止めた。
「どした?」
「あれ…。なんだ?」
指さした先には見るからに使われてない古びたトンネル。
「なにあれ…」
「気持ち悪い…」
私とさやは怖じけついてしまった。夕暮れなのもあってか不気味さをうきだたせていた
「面白そうだな!行こうぜ」
慶大は目を輝かせながらさそう。
「や…止めなよ。こういうとこははいらない方がいいよ」キヨシが止めた「なんだよー。怖がりだな。」
そういうとトンネルに向かって歩きだした。
「や…止めなよ!」
「そうだよ」
私達の静止も聞かず慶大は入っていった…
「どうする?」
「待つしかないよ」
「だよね…」
カーカー
しかし、一時間たっても帰ってくる気配がない。「ねぇ…」
さやが怯えた様子で、私と、キヨシをみる。
「…今日は、帰ろう。慶大のお母さんに伝えなきゃいけないし」
キヨシらしい答え。
さやも納得して、ひとまず慶大の家にむかった。
最初のコメントを投稿しよう!