1章

2/9
前へ
/34ページ
次へ
快晴の朝、雀のソプラノ声で気持ち良く目が覚める。 なんてのが理想的であったのだが、現実はそう甘くはなかったようだ。 自分の母親の怒鳴り声で目が覚める。耳に響くのは、屋根に何かが当たる音。 まだ眠気が取れていない目で、窓から家の外を見ると、どす黒い雲が一面に広がっていて、水滴を大地へとたたき落としていたのだった。 これだけ雨が降っていれば、大雨警報やら洪水警報がでてるんじゃないだろうか? ネットで天気予報を調べてみようかと思い、枕の横に置かれている携帯を取ろうとする。 携帯がチカチカと光っている。 どうやら、誰かからメールがきているようだ。 『新着メール 3件』 携帯を開くと、画面にはそう映されていたのだった。こんな朝早くから誰だろうか? とりあえず、1番古いメールから見ることにした。
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加