No.1

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「っ…“黒髪のお兄ちゃん”と“茶髪のお兄ちゃん”が そんなに私に構わなければ…気絶なんて…しっしないです…よ…」 勇気を振り絞った。 さすがに二人の顔を見ては言えなかったが。 言いたいことを言えて胸を撫で下ろしていたのに 伝わって欲しい言葉の、構わないで、じゃなく 二人は違うところに興味を示した。 「…はは…“黒髪のお兄ちゃん”って。 そういえば名前言ってなかったっけ」 「ごめんごめん、自己紹介もまだだったね」 悪い悪いと言うように笑う二人。 二人は愛美の答えた呼び方が気になったらしい。 「え、いや…そこじゃな…」 そりゃもちろん名前も知りたいけど… 今の言った大事なとこそこじゃない… いくら美味しい状況だといえどスキンシップっていうか 距離感は少しずつ縮めてもらわないと… ゆっくりじゃなきゃ私緊張で体がもたないよ…。 軽く半べその私を無視して二人は続ける。
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